主に、思春期をテーマにした、おりぢなる小説置き場。官能小説は置いてないです。






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せいや

Author:せいや
死ぬまで思春期!!を目標に、生きてます。。。
23歳独身♂大学生。
学生気分、イクナイノ?
好きな箴言……「これでいいのだ」
写真は左耳です!!一応言っときます。。。

Yahoo!から引っ越してきますた。
だからといって、そんな白い目で見ないでください。

リンク……フリーです。
コメント……フリーですが、誹謗中傷コメントは削除します。
トラックバック……エロトラバ以外はフリーです。
バトン……受け取りません。どうしてもと言う方は、Yahoo!の方にお渡しください。
キリ番……気にしてませんので、踏んでもスルーしてください。



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少年と医大生~プライドとコンプレックス~ 前編
先にここを読んでください。http://blogs.yahoo.co.jp/seiyamakiba/28347086.html



 医大生と一言にいっても色々ある。

 物心ついたときから天才と崇められ、エリート人生を歩んでいるうちにいつのまにか医学部に辿り着いた人間。裏でウン千万の金を渡して紛れ込んだ人間。どうしても医者になりたくて、何年間も浪人を繰り返し、入学してきた人間。普通の大学を卒業し、一度は社会に出ながらも、医者への道を志して再入学した人間。由緒正しき医者一族の家系に生まれ、医者以外の職業の選択肢を与えられずに、入学してきた人間。

 医学部と一言にいっても色々ある。

 まず、国立と私立では、エライ違いがある。何が違うかというと、一番にかかる学費が違う。私立だと、六年間の合計で、だいたい三千万から六千万円くらいの学費が必要となる。一般家庭では、とてもじゃないけど支払えない額だ。だから私立の医学部は、金がある家庭の子供しか入れない。それに比べ国立だったら、六年間で四百万円程あればことたりる。その代わり、入学するために必要な偏差値は生半可なものではない。

 もちろん、国立の中、私立の中で見比べても各々の大学の特色はある。それについて詳しく説明してもきりがないので、とりあえず、国立と私立は違うということだけ認識して頂きたい。例外もあるけどね。

 国立の医学部に通う人間の大半は、私立の医大生のことを冷たい目で見ている。当然と言えば当然かもしれない。私立に入った人間は、学力を金で買ったわけだから。

 俺も、医学部を目指して浪人している最中は、同じように思っていた。

「私立の医学部なんて、金があれば誰でも入れるだろ」

 というのが俺の口癖だった。けど現実はもっと厳しかった。



 俺の話をしよう。

 俺は開業医の息子として生まれ育った。俺の父親は、群馬では相当有名な脳神経外科病院を経営している。

 俺がガキの頃、テレビで父親の病院が紹介された。そのとき患者さんが、「院長先生は、私にとって神様みたいな存在だ」と言っているのを見た。家に帰ると、寝ているのか疲れ果てているのかわからない顔で深夜のニュースを見つめている父親も、仕事場に行けば神様と崇められているということを知って、俺はちょっぴり父親に尊敬の念を抱いたりした。

 親がそんな大病院を経営しているもんだから、俺の家はいわゆる「お金持ち」の家庭だった。小学生の頃、自宅に友人を呼ぶと、吹き抜けの玄関や、だだっ広い庭園、巨大水槽を優雅に泳ぐシルバーアロワナなんかに皆目を丸くして驚いていた。

「お前の家、金持ちだなぁ」

 と言われる度に、自分の家が上流階級なのだという認識と、そう言われることへの嫌悪感を覚えていった。

「俺だって、好きで金持ちの家に生まれたわけじゃない」

 と言い返すと、友人は皆一様に嫌な顔をした。

「お前は、こんな豪邸で甘やかされて育ったからそんなことが言えるんだ。もう少し、貧乏人の気持ちを考えて物を言え」

 と言って、つっかかってきた奴がいた。俺はそいつと取っ組み合いの喧嘩をした後、二度と口を利いていない。

 次第に俺は、自宅に人を呼ばなくなった。



 何故俺が医学部を目指すようになったのか、について話そう。

 何か特別な事件があって、医者になろうと思ったわけではない。俺は将来医者になるものなのだと、いつのまにか考えるようになっていた。親に強制されたわけではないが、毎日朝から晩まで馬車馬のように働く父親を見て、俺もこんな風になるのだろうなと漠然と思っていた。

 俺には八歳上と五歳上の兄がいる。二人とも有名な国立大学医学部に入った。五歳上の兄の方は、父親と同じ大学に現役で入ったので、両親共に大喜びしていた。そのときの様子を見ていた俺は、激しく嫉妬した。「俺の大学受験のときには、さらにレベルの高い大学に入ってやる」と、中坊ながらに思ったことを今でも覚えている。

 しかし、どんなに高い志を持とうとも、努力と忍耐力が伴わなければ意味がない。

 俺は中学高校と、人並み程度の勉強しかしなかった。通っていた学校は、群馬有数の進学校だったので、人並み程度でも結構大変だったのだが。人並みの勉強しかしていなかったので、成績に関しても人並みの結果しか残せなかった。それでも、受験勉強が差し迫ってきた頃にスパートかけて勉強すれば、志望校に入れると思い込んでいた。その思い込みを木端微塵に打ち砕いたのは、高校三年のときに受けた模擬試験の結果だった。

 合格判定の欄の全てに、E判定という文字が、遠慮なく堂々と書いてあった。第一志望の国立の医学部はもちろん、入るつもりなど毛頭ないのに、冗談半分で第五志望に入れておいた私立大学の医学部まで、「志望校の再考をした方がよい」と書かれていた。

 現役生の最初の模試はさんざんな結果が出るものなのだ、と聞かされてはいたが、ここまで自分の学力と志望校の偏差値が遠いものだとは思わなかった。その後何回か模試を受けたが、E判定から脱出することはできなかった。

 高校三年生の途中で、俺は現役合格を諦めた。医学部では、現役生より浪人生の人数の方が多い。それだったら、現役合格に拘らずに、浪人覚悟で慌てずに勉強していこうと心に決めたのだ。

「浪人すれば、丸一年勉強のみの時間を費やすことができる。そうすれば、国立の医学部にだって楽に入れるだろう」

 という俺の考えは、今から思えば負け犬の発想だった。

 当たり前のようにセンター試験で足きりになって受験に失敗した俺は、一念発起して上京し、市谷にある大手予備校の医学部専門校に通うことにした。その予備校は、毎年二十人近く東大理Ⅲの合格者を輩出している、超名門予備校だった。

「俺が現役のときに成績が伸びなかったのは、環境が悪かったからに違いない。俺もここで一年間揉まれれば、理Ⅲは無理だとしても、医科歯科ぐらいならいけるのではないか」

 と本気で思いながら、俺は入塾手続きをした。

 そして俺は、三年間その予備校に通った挙句、「金があれば誰でも入れる」と豪語していた私立の医学部に入学した。

 何故三年も浪人したのに国立の医学部に入れなかったのか、と聞かれても、明確には答えられない。

 勉強量が足りなかったのか、容量が悪かったのか、運がなかったのか、才能がなかったのか、全部悪かったのか、と思い当たる理由を上げてみたらキリがない。

「どんなに言い訳したって、結局はお前自身の努力が足らなかったことには変わりはないだろ! それに、どうしても国立の医学部に行きたいのなら、四浪でも五浪でもして、諦めないで頑張ればいいんだよ!」

 私立の医学部へ入ることを決めた直後、浪人時代ずっと一緒に勉強していた友人にそう言われた。そいつも国立の医学部には受からなかったのだが、俺と違ってまだ諦めずに浪人をする道を選んだ。

そいつの気持ちはよくわかった。俺も三浪することを決意したときには同じように思った。

 俺はこの三年間で、俺の半分も勉強していないような奴が理Ⅲに合格したのも目の当たりにしたし、七年間も浪人し続けて必至に勉強しているのに全く合格に恵まれない人間の、薄くなってきた頭頂部も見てきた。十二月の模擬試験で全国五位だった人間が翌年の春期講習を最前列で受けていた光景も見たし、ずっとオールE判定だった人間が奇跡の合格を果たした現場も目撃した。

 非情と不条理とが混沌とし、きまぐれな女神にすがるしかないこんな世界で、「受からなかったのはお前のせいだ」と言われることがどんなに辛いことか。それは俺もそいつも重々承知していたと思う。それでもそいつは俺にその言葉を言い放ったし、俺も言われて当然だと思った。そいつにだけは、それを言われても仕方がないと思った。

 ただ、四年間も精神上不衛生この上ない受験生活を続けて、成人式の日も勉強して、輝かしい青春時代を不毛に過ごしたにもかかわらず、世間からは疎まれ、家族からは腫れ物のように扱われながら、報われる保証もない浪人生活をまた一年間するには、俺は疲れすぎていた。

 俺が私立の医学部に入学すると決まって、両親は心底ほっとしたような顔をした。「ようやく解放された」という気持ちが、俺以上に顔に出ていた。兄が合格したときに見せた顔とは、全く別の顔だった。

 父親は俺に「よく頑張ったな」とだけ言った。一番上の兄は「私立でも国立でも、大学に入ってから一生懸命勉強すれば、良い医者になれるよ」と言った。二番目の兄は「俺は運が良かっただけだ。受験なんてそんなもんだ。気にすることはない」と言った。

 家族は誰も俺を責めなかった。入学金に何百万の金を払わせておきながら、家計が苦しいとは一言も言わなかったし、そういうそぶりも見せなかった。もしかしたら、何百万円くらいの出費は、我が家にとってそんなにたいした痛手ではなかったのかもしれない。

 そして俺は、ズタズタに引き裂かれたプライドを引きずったまま、桜並木に足を踏み入れた。



つづく


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この記事に対するコメント

ネットを放浪していたら、このブログにたどり着きました。自分も医学部を目指している身なので、改めて頑張ろう、努力していこうと感じました。

せいやさん、あなたは『思いつき小説』と称していますが、それが誰かの支えになっていることをどうか忘れないで下さい。

それが小説の良さであり、趣味でも誰かに希望を与えることはとても素晴しいことです。
これも、どうぞ小説創りを頑張ってください
【2007/10/07 21:28】 URL | #-[ 編集]


小説読んでいただてありがとうございます。
受験生の方からそう言われると、こんなしがない小説でも書いてよかったなあと思えます。
自己満足で小説を書いているのですが、それが一人だけでも支えになっていてくれていると思えば、それが今後の僕の創作活動の支えにもなります。

医学部受験はなにかと大変だとは思いますが、最後までめげずに頑張ってください!
【2007/10/09 20:53】 URL | せいや #-[ 編集]


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