主に、思春期をテーマにした、おりぢなる小説置き場。官能小説は置いてないです。






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せいや

Author:せいや
死ぬまで思春期!!を目標に、生きてます。。。
23歳独身♂大学生。
学生気分、イクナイノ?
好きな箴言……「これでいいのだ」
写真は左耳です!!一応言っときます。。。

Yahoo!から引っ越してきますた。
だからといって、そんな白い目で見ないでください。

リンク……フリーです。
コメント……フリーですが、誹謗中傷コメントは削除します。
トラックバック……エロトラバ以外はフリーです。
バトン……受け取りません。どうしてもと言う方は、Yahoo!の方にお渡しください。
キリ番……気にしてませんので、踏んでもスルーしてください。



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キメラ 前編
 酔っていたかと言われれば、酔っていたような気もする。恐らく酔っていた。

 ではなぜ酔っていたかと言われると、色々な仮説が考えられる。

 明らかに場違いな私を冷たい目で見る若者の視線から逃れるために酒を飲んで酔った。それでもどこか、若者に混じって馬鹿騒ぎをするということに憧れ、酒を飲んで酔った。最終的にこうなることを見越して、酒を飲んで酔った。本当はそこまで飲んでいないし、そこまで酔っていなかったのに、三文昼ドラのようなシチュエーション通りにことが運び、三文女優の様な気分になっている自分に酔った。

 恐らく、最後の仮説が有力だろう。たいして酒に酔っていなかったという証拠に、大久保健志が私の中に入る直前に、私はホテルに備え付けてあったコンドームを取り出し、「避妊はしなさい」と、強い口調で注意しながら、大久保のペニスに装着した。

 私はベッドの中で、興味なさげにテレビを眺める大久保の、産毛くらいにしか生え揃っていない半端におしゃれぶった髭を見つめ、大久保と初めて出会ったときのこと思い出した。もう10年も前のことだ。



 大久保健志は、私が勤めていた総合病院に救急車で運ばれてきた。11歳、男児、学校からの帰り道に交通事故に遭い右足を骨折していて、顔面にも損傷があると救急隊員から聞かされた。

 顔から血と涙と鼻水を垂れ流しにしている11歳のガキは、ストレッチャーの上で天にも届きそうな勢いで泣き喚いていた。急患の子供はたいてい泣いているものだが、11歳の男の子にしては泣きすぎのような気もした。

「痛い、痛い、痛いよう! 血もこんなにたくさん出てるし、俺このまま死ぬの? 死ぬの? ねえ、俺やだよ、こんなところで死にたくないよう」

 そんだけ叫べるなら死ぬわけないだろう、と呟きながら、私は仏頂面でストレッチャーを運んだ。先輩看護師は大久保の手を握り締めながら、「大丈夫だからね。血は、ちょっとおでこ切っちゃって出てるだけだから」と必至に励ましていた。こういうところでこの人のように気を使えなかったのも、私が看護師に向いていない理由の一つだったのだと思う。

 大久保はストレッチャーから恐る恐る診察台に移され、骨折部位を固定するために応急手当で当てられた副木が外された。私は慎重に大久保が履いていたジャージをはさみで切り裂いた。「オメーふざんけんなよ! 俺のズボン切るんじゃねえよ!」という怒鳴り声が聞こえてきたが、新米の私にはその声に対応する余裕もなく、代わりに先輩が「ごめんねぇ、お洋服切らないと診察できないんだぁ」と、子供用の甘ったるい声で相手してくれた。

「健志クン、ここ痛い?」

 整形外科医の先生が、大久保の右足にそっと触れながら言った。

「痛えよ! さっきから痛いって言ってんじゃんかよ! なんで触るんだよう!」

 まるで極悪人に捕らえられたかのような口ぶりで大久保が言った。

「わかったよう、ごめんねぇ。もう痛くしないからねぇ」

 こういう台詞を聞くと、いかに医者という生き物が嘘つきかということがわかる。事実、この後大久保は、レントゲンやCTを撮影するために何度も右足を動かされ、その都度断末魔のような叫び声をあげていた。



 額の傷を三針縫い、ベッドを病棟に移し、骨折した右足に包帯を巻き、牽引用の金具に滑車を介して錘をつけ、牽引を開始したところで、ようやく大久保も泣き止んだ。落ち着いた大久保を見て私も一安心し、ここらで看護師らしい励ましでもするかと思い立ち、「健志クンよく頑張ったねぇ」と言ってみた。そうしたら、大久保に鬼のような形相で睨まれた。

「うっせえぶす看護婦! 今さら取ってつけたように機嫌取るんじゃねえ!」

 ピーピー泣いているだけのガキだと思って油断していたが、こういう人の心理を読む能力には長けているらしい。ぶすと言われて腹は立ったが、図星も突かれたので、私は「ごめんね」と一言だけ返した。



 脛骨骨幹部骨折と診断された大久保は、しばらく入院することになった。

「子供だから治りも早いです。そんなに心配することはありません。顔の傷も浅いものでしたし、脳のCTにも異常は見られません。骨の位置が元に戻るために、五日間くらい牽引した後にギプスで固定します。容態が安定するまで入院していただくことにはなりますが」

 先生が、駆けつけた大久保の母親に病態を説明した。もう大丈夫だと言っているのに、母親の表情から不安感が取り除かれることはなかった。

「でも、先生、最近多いじゃないですか、大丈夫だと思ったら脳に血が溜まってて、次の日亡くなってしまう人とか」

「その点については大丈夫です。脳の画像所見には異常は無かったですから。万が一吐き気や頭痛が続くようなら、もう一度詳しく検査していきます」

「先生、本当に大丈夫ですか? あの子、車に轢かれたんですよ。私、心配で心配で……」

 その後、何度も同じことを繰り返し言う母親に、先生は根気よく説明をし続けた。



「あの母親、ちょっとあの子のこと甘やかしすぎなんじゃない? 大丈夫だって言ってるのに、あんなにオーバーに心配してさ。そんな親だから、子供は11にもなって泣きじゃくることしかできない人間に育つんだよ」

 その日の帰りのロッカー室で、私は同期の看護師に愚痴をこぼした。自分では、先輩看護師や医者に対して言うような愚痴と同じノリで言っただけなのに、同期の子は、信じられないという目つきで私の方を見て、反論してきた。

「なんでそんなこと言うの! 自分の子供を心配するのは当たり前じゃない。自分の子供が交通事故に遭ったんだから、気が動転するのも当たり前でしょ? それに、あの子はまだ11歳なのよ、足の骨が折れてたら泣いちゃうのも仕方の無いことじゃない 」

 そんなもんかなぁ、少なくとも私が10歳のときに腕の骨折ったときには泣かなかったけどなあ。と思ったが、討論する気力もなかったので私は適当に「そっか、そうだよね」と言っておいた。



 私は子供が嫌いだ。昔から嫌いだったし、今でも嫌いだ。元看護師のくせに、とよく言われるが、看護師という職業は、よほどの子供好きか、もしくは子供嫌いでなくてはやっていけない。それほど子供の醜悪な一面を見せ付けられる職業なのだ。半端な子供好きは、その時点で心が折れてしまう。

 今現在、私と夫がセックスレスになっているのも、私の子供嫌いが原因にある。結婚直後、夫は私の前で育児雑誌や姓名判断の読み漁り、「子供ができたらなんて名前にしようか」などと独り言のように呟き、何かと理由をつけて「夫婦の営み」を断る私にプレッシャーをかけてきた。自分の子供を作るなんてまっぴらごめんだった私は、そんな夫の一言がうざったくてしょうがなかった。しかし最近では、ようやく夫も諦めたのか、私に何も言わなくなった。

 もしかして私は、子供を作ることが目的でない、ただ互いの欲望を満たすだけのセックスに飢えていたのだろうか。だからこんな男とこんなことになってしまったのか……。

 そんなことをふと思ってみたとたんに、頭がガンガンした。思考することを体が拒否しているのかもしれない。



 大久保は私のことを毛嫌いしていた。

 ナースコールが押されて私が駆けつけても、大久保は「お前じゃない! 他の看護婦連れて来い」と言って、いうことを聞かなかった。といっても、大久保の用事というのは、足が痒いだの、テレビがつまらんだの、眠れないだの、しょうもないことがほとんどだったが。

 なぜ嫌われるのか、理由は簡単だ。大久保は、私が子供嫌いだということを見抜いていたのだ。私だってあからさまに子供に冷たくしているわけではないのだが、大久保にはわかってしまうらしい。大久保のそういうところは、今でも変わっていない。


 ある日、先輩看護師と二人で陰部洗浄をしに大久保のベッドに行くと、にべもなく断られた。

「お前やだ、他のやつに変わって!」

「そんなこと言わないでよ健志クン、お尻とかキレイにしないと、バイキンが溜まって大変なことになっちゃうよ」

 私はやさしい看護師さんモードのスイッチを入れ、学生時代練習させられた笑顔で対応してみた。

「やだ! お前に洗われるくらいなら、バイキン溜まって死んだ方がましだ」

 だったら死んでしまえばいいじゃない。なんてことを言えるはずもなく、私はさらに偽りの笑顔を上塗り、白衣の天使になりきって答えた。

「私は、健志クンが死んじゃったら嫌だし悲しいよ。だからお願い、そうならないために、健志クンの体をキレイにさせて」

 我ながらよくこんな歯の浮くセリフが言えたなあ、と自分でも感心してしまう。

「いやだ! いやだと言ったらいやだ!」

 こうなってしまうと、もう私の手には負えない。先輩の出番だ。私は、すがるような目線で先輩の目を見つめた。先輩は仕方がないといった感じで肩をすくめ、大久保にすり寄った。

 先輩は大久保と10分程話し合い、大久保を説得した。大久保は渋々納得したようだ。私があれだけ言っても聞かなかったのに、先輩の力は偉大だと思った。

 ふてくされて何も言わなくなった大久保を尻目に、私は大久保の患者着をほどき、無地で白いブリーフを脱がした。陰毛が全く生えていない、かわいらしいペニスがひょっこり顔を出した。やっぱりコイツは子供なんだなあ、と思って油断しながら大久保のペニスを洗っていると、ペニスがムクムクと大きくなってしまった。

 陰部洗浄で勃起させてしまうということはよくあることだ。看護の教科書にも、「陰部洗浄では、ペニスを勃起させないように注意する」と書かれてある。しかし、まだ毛も生え揃っていない子供が勃起する瞬間というものを、私は生まれて初めて見た。亀頭がほとんど外に出ていない大久保のペニスは、ひどくアンバランスで不確かな生き物のようだった。昔生物の授業で習った、決して長く生きることのない、「キメラ」という異なった遺伝子が混じってできた生物を彷彿させた。

 私も大久保も、勃起したことについては触れずに、そ知らぬ顔で陰部と肛門周辺を洗浄し、よくタオルで拭いてから白いブリーフを穿かせた。大久保のペニスは、最後まで勃起したままだった。

「はい、キレイに洗い終わったよ。健志クンありがとうね」

 大久保は私の言葉に反応せず、ふてくされてそっぽを向いてしまった。勃起したペニスの位置を戻すために、右手でさりげなく腹部を掻くふりをしている姿が、なんとも滑稽だった。



 私が大久保について記憶しているのはそこまでだ。その後大久保がいつギプスを巻いたのか、入院中に何があったのか、いつ退院したのか、全く覚えていない。私の記憶はいつも断片的で、細部に関しては事細かに覚えていることもあるのに、全体としてはとらえられない。

 私はさっきまで自分の中に入っていた大久保のペニスを思い出した。別に大きくもなく、かといってみじめなまでに小さいわけでもない大久保のペニスは、私の夫の物とさして変わらなかった。それを見た私は、正直がっかりした。

 私が大久保と寝た理由、それは大久保の不確かなペニスをもう一度確認してみたかったからなのかもしれない。安定した日々を送る私は、アンバランスを欲していたのかもしれない。その象徴が、大久保のキメラのようなペニスだったのだろうか。

つづく



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