主に、思春期をテーマにした、おりぢなる小説置き場。官能小説は置いてないです。






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せいや

Author:せいや
死ぬまで思春期!!を目標に、生きてます。。。
23歳独身♂大学生。
学生気分、イクナイノ?
好きな箴言……「これでいいのだ」
写真は左耳です!!一応言っときます。。。

Yahoo!から引っ越してきますた。
だからといって、そんな白い目で見ないでください。

リンク……フリーです。
コメント……フリーですが、誹謗中傷コメントは削除します。
トラックバック……エロトラバ以外はフリーです。
バトン……受け取りません。どうしてもと言う方は、Yahoo!の方にお渡しください。
キリ番……気にしてませんので、踏んでもスルーしてください。



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少年と少年が愛した少女の彼氏
 少年は、立川アヤに彼氏ができたことを、隣のクラスの男子生徒が噂話しているのを聞いて初めて知った。

 相手はサッカー部のキャプテンの国分寺。夏休み中にグループで海だとか富士急だとか行っているうちに仲良くなって、そのままめでたく……という流れらしい。

 少年はその話を聞いた後、トイレに一時間近く引きこもって泣いた。その間、外人の教師が奇怪な日本語で、少年を探し回った。その姿があまりにも滑稽だったので、しばらく男子生徒の中で「ミッタッカー、ドッコイッタデスカー?」と言う外人教師の物真似が流行った。

 誰から見てもお似合いのカップルだった。立川アヤはバスケ部のエースで、成績も良く、どんなに辛口な評価をしても、美人と認めざるを得ない顔立ちをしていた。三年生の中でもマドンナ的存在だった。

 国分寺は、「弱小だったサッカー部を彼の力で県大会出場まで引っ張っていったと言っても過言ではない」と言われる程、ずばぬけてサッカーが上手く、周りからの信頼も厚かった。

 そんな二人が付き合ったことは、自然の理とも思えた。そんなことは、少年が一番良く理解していた。

 ある日、立川アヤと国分寺が手をつないで下校している姿を少年が見かけた。当たり前のことだと解っていても、少年の目からは涙が止まらなかった。

 それだけ少年は立川アヤのことが好きだった。そのことについてだけは、世界中の誰にも否定されたくはない、と少年は思っていた。



 修学旅行の部屋割で、少年と国分寺が一緒になった。一緒になったといっても、国分寺達のグループが四人しかいなかったので一人足りず、そこに少年が入らざるを得なかったというだけのことだった。

 国分寺は少年と同部屋になることが決まった瞬間に少し嫌そうな顔をしながらも、直後に爽やかに笑い、「よろしくな、三鷹」と言って少年に握手を求めてきた。少年は国分寺の笑顔に怒りに近い嫌悪感を感じながらも、握手に答えた。

 国分寺の顔をまともに見ることはできなかった。

 少年は修学旅行の日が来るのが憂鬱になった。京都にまで行って、国分寺のうすっぺらな笑顔を見たくはないと思った。

 来るな来るなと思っていると、あっというまにその日はやって来るものだ。少年はため息をつき、ボストンバックを抱えて家を出た。



 新幹線も、みんなに微妙だと言われたバスガイドも、金閣寺も、旅館においてあった八橋の味も、ほとんど少年の記憶には残らなかった。常に立川アヤとその他女子に囲まれて、飽きることなくうすっぺらに笑う国分寺の顔だけが、呪いのごとく少年の脳内を駆けずり回っていた。

 やがて、少年が最も恐れていた就寝の時間になった。




「で、どこまでいったんだよ国分寺」

 消灯時間が過ぎ、体育教師が一度目の見回りをした後、国分寺の仲間がここぞとばかりに国分寺に尋ねた。少年は布団に潜り、できるかぎり音をシャットダウンしようとした。そんな少年の意志とは裏腹に、国分寺達の声は一句一句明確に少年の耳に入ってきた。

「えー、お前らもだいたい知ってるだろ」

 国分寺の声は、心なしか少し嬉しそうだった。少年はその声が嫌で嫌で仕方がなかった。

「知らねえよ。いいから早く教えろよ。この日のために、わざわざ聞かないでおいてやったんだから」

「……何から話せばいいんだよ」

 国分寺がまんざらでもなさそうに答えた。

「おっ、待ってました!じゃまず、キスした?」

「したよ」

「うおー、いついつ?」

「二人でディズニーランド行った帰り」

 国分寺が何か言うたびに、少年の胸はひどく苦しくなった。少年は何も考えないように心がけたが、考えまいと思えば思う程、国分寺と立川アヤがキスしているシーンが頭に浮かんで離れなかった。

「やるねぇ、じゃあ次の質問」

「まだあるのかよ」

 まだあるのかよ、と少年は国分寺の何十倍も強く思った。

「ぶっちゃけ……ヤッた?」

 普通そういうこと聞くかねぇ、と国分寺が言った後、しばらく沈黙が続いた。今のうちに眠ってしまえたら、どんなに良いだろうと少年は思った。

「ヤッたよ」

 国分寺がポツリと言った。

「マジでー! すっげー!」

「声でけーよ」

 クールぶった口調で国分寺が注意した。

「わりーわりー。でもさすがだなあ国分寺。中学生で童貞喪失かよ。俺の兄貴なんて二十歳すぎてもまだチェリーだぜ」

「そんなの人それぞれだよ」

 上から見下ろした国分寺の発言に怒りを抑えながら、少年は拳を握り締めた。

「アヤって、おっぱいでっかいの?」

「別に普通だよ」

「色は色は?遊んでる女は黒いんでしょ?」

「そんなん迷信だよ。でもまあ、アヤのはいい色してたよ」

「うひょーなんか俺、ボッキ……」

「やめろよ!」

 いつのまにか少年は、布団をはいで立ち上がり、大声で国分寺に向かって叫んでいた。

「は?」

 国分寺はわけもわからず、呆然としていた。

「立川さんがいないところで、そういうこと言うのやめろよ!」

 少年は再び叫んだ。

「なんでお前に、そんなこと言われなきゃなんねーんだよ」

 国分寺は事態を把握できないまま、少年に言い返した。

「自分の体のことを他の男に知られるなんて、立川さん、かわいそうだろ!」

 わけわかんねえ、と国分寺が半分起き上がって言った瞬間、少年は国分寺の胸ぐらをつかみ、頬を拳で殴った。あまりにも突然のことだったので、周りの連中はその光景をただ見ていることしかできなかった。

「何すんだよ!」

 国分寺は起き上がり、少年の頬を殴り返した。百六十センチにも満たない少年は、鍛え上げられた百八十センチの国分寺の拳に耐え切れず倒れこんだ。少年の左頬に強烈な痛みが走り、右頬は涙でびしょ濡れになっていた。

「なにやってんだお前ら!」

 何も知らない体育教師が、怒鳴りながら部屋に上がりこんで来た。



 翌日、少年と国分寺は旅館内で謹慎処分になった。喧嘩両成敗ということらしい。

 国分寺の仲間は、「三鷹がいきなり国分寺を殴ったから国分寺は正当防衛で殴り返しただけだ」と教師達に主張したが、「顔が真っ赤に腫れ上がっている三鷹に対して、ほとんど無傷の国分寺を一方的な被害者と認めるわけにはいかない」と教師達は言った。

 その話を朝食の時に食堂で聞いた立川アヤは、大泣きした。立川アヤの友達が少年に文句を言いにきた。

「アヤは今日国分寺君と遊ぶの、ずっと楽しみにしてたんだよ!それをあんたのせいで!あんたアヤに謝りなさいよ!!」

 今日は大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンで自由行動という予定になっていた。その女の言うところによると、立川アヤは国分寺と二人で色々遊ぶつもりだったらしい。

「ごめん……なさい」

 消え入るような声で少年が言った。

「私じゃなくてアヤに謝りなさいよ!こっち来なさい!」

 そう言われると少年は、大泣きしている立川アヤの前まで連れて来られた。

「さあ、早く謝りなさいよ」

 少年は恐る恐る、食事にも手をつけずに突っ伏して泣いている立川アヤに声をかけた。

「あの、立川さん……」

 少年がそう言うと、立川アヤは顔を上げ、少年をにらみ付けた。

「三鷹君、なんであんなことしたの?国分寺君が何をしたって言うの?」

 立川アヤが鼻声で少年に怒鳴りつけた。

「何もされてないけど……」

「じゃあ、何で国分寺君を殴ったのよ!」

 立川アヤはさらに泣き崩れながら、少年に言った。

「だって、国分寺が……」

「国分寺君が何よ!」

 国分寺が立川さんの体のこと、胸のこととか、恥ずかしい場所のこととか、色々、他の男達に、立川さんのことをいやらしい目でしかみていない連中に、言ってたんだ!あいつは、立川さんのことを何も考えずに、そんなことを平気で言ってたんだ!と少年は心の中で叫んだ。

 まさかそんなことを立川アヤに言うことはできなかった。

 少年は、立川アヤと同じように人目も気にせず泣きたくなっていた。でもこれ以上立川アヤのことで涙を流すのはやめよう、と少年は思い、泣き崩れている立川アヤをただ見つめた。



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